「職場でちゃん付けされるのは気持ち悪い」と感じることはありませんか?
仕事だと距離感が必要なはずなのに、名前を「ちゃん」で呼ばれると戸惑ってしまうし、「何か意図があるのでは?」と考えてしまいます。
できることなら、仕事中は公私を分けて、敬意を持った呼び方で接してほしいですよね。
実は、この「ちゃん付け問題」を上手に解決する方法がいくつかあるんです。
「さん付け」で呼ばれることが当たり前になれば、無駄なストレスや不快感も感じません。
そこで今回は、職場での「ちゃん付け」に対する適切な対処法をご紹介します。
ちゃん付けされるのが嫌なら、相手にしっかり伝えて対処するようにしましょう。
- 職場でちゃん付けしてくる人の心理がわかる
- 職場のちゃん付けがハラスメントになる例を知る
- 職場でちゃん付けされたくないときの対処法を学ぶ
職場でちゃん付けしてくる人の心理
職場で「ちゃん付け」を使う人の心理は、単なるコミュニケーションスタイルだけでなく、個人的な感情や意図が隠されている場合があります。
ビジネスの場で使われると不自然に感じられることが多く、その背景にはさまざまな要因が影響しているのです。
- 親しみを感じている
- かわいいと思っている
- 甘えたい
- 特別感を出したい
- 優しいと思われたい
- 呼び捨てにしづらい
- 家庭内での癖
親しみを感じている
相手に対して親しみを感じている場合、ちゃん付けで呼ぶ場合があります。
フレンドリーな関係を築きたいという意識や、距離を縮めようという気持ちから発生する行動です。
たとえば、職場で普段から仲良くしている同僚に対して、無意識に「ちゃん」を付ける場合があります。
これは親しさを強調したいという心理の表れなのです。
かわいいと思っている
「ちゃん付け」は、相手をかわいいと感じているときにも使われます。
特に外見や行動が愛らしいと感じた場合、その思いを名前の呼び方に反映させるのです。
具体的には、子供っぽさや無邪気さを感じた同僚に対して、「ちゃん」をつけて呼ぶことがあります。
「かわいい」には様々な思惑があり、文字通り受け取るのは危険です。
甘えたい
「ちゃん付け」を通じて、甘えたいという気持ちを表現することもあります。
相手に対して自分を可愛がってほしい、あるいは保護してほしいという無意識の期待が、名前の呼び方に現れるのです。
例として、年下の同僚や後輩に対して、自分を親しみやすい存在として感じさせるために「ちゃん」を使うケースが考えられます。
特別感を出したい
相手を特別な存在と感じている場合、「ちゃん付け」をすることがあります。
他の人とは違う、特別な親しみや関係を強調したいという心理が働いているのです。
たとえば、同じ部署のメンバーの中でも、特定の人にだけ「ちゃん」をつけて呼びかけることがあります。
優しいと思われたい
「ちゃん付け」を使うことで、優しさや柔らかさをアピールする人もいます。
相手に対して威圧感を与えないように、親しみやすさや安心感を示したいという意図があるのです。
具体的には、後輩や部下に対して、「さん」よりも柔らかい「ちゃん」を使うことで、自分がフレンドリーな存在であることを伝えようとします。
呼び捨てにしづらい
名前を呼び捨てにすることに抵抗があるため、「ちゃん付け」をするケースもあります。
特に、職場では名前の呼び捨てが無礼に感じられることが多く、その代替として「ちゃん」を使うことがあるのです。
たとえば、名前が短い人や呼び捨てしにくい響きを持つ名前の場合、「ちゃん」をつけることで距離感を調整します。
そのため、呼び捨てにしづらい名前ほど「ちゃん付け」で呼ばれるでしょう。
家庭内での癖
家庭で使われていた「ちゃん付け」の習慣が、職場にも無意識に持ち込まれることもあります。
幼少期から家族や周囲の人たちに「ちゃん付け」されていた場合、その癖が大人になっても抜けず、職場でも自然に出てしまうのです。
家庭での親密な呼び方が、そのまま職場の人間関係にも反映されてしまいます。
職場でちゃん付けされる人の特徴
職場で「ちゃん付け」される人には、特定の共通した特徴が見られます。
無意識にその人を「ちゃん付け」したくなる要素が含まれており、これは職場のコミュニケーションにおける一種の習慣とも言えます。
では、どのような特徴を持つ人が「ちゃん付け」されやすいのかを見ていきましょう。
- 年齢が若い
- 格好が幼い
- 名前が短い
- 話しかけやすい
- 自己主張が少ない
年齢が若い
年齢が若い人は、ちゃん付けされやすい傾向があります。
特に、若年層に対しては親しみやすさや可愛らしさを感じやすく、自然と「ちゃん」を使って呼びかけるケースが増えるのです。
たとえば、新入社員や若手のスタッフが、上司や先輩から「ちゃん」で呼ばれることがあります。
これには、年上の人から見た若さに対する認識が影響しています。
格好が幼い
服装や雰囲気が幼く感じられる場合も、「ちゃん付け」されることが多くなります。
特に、可愛らしい服装やアクセサリー、子供っぽい振る舞いがある場合、その人の見た目や行動に対して「ちゃん」を付けた呼び方をされることがあります。
具体的には、カジュアルな服装や、明るい色の小物を好む同僚に対して「ちゃん付け」するケースが考えられます。
若々しい格好をして職場に行くと、ちゃん付けされやすくなるでしょう。
名前が短い
名前が短いと、音の響きが柔らかく感じられるため、「ちゃん」を付けたくなる傾向があります。
短い名前は覚えやすく、口に出して呼びやすいことから、自然と「ちゃん付け」しやすいからです。
たとえば、「あい」「りん」など、二文字程度の名前を持つ人が「ちゃん」で呼ばれることが多くなります。
そのため、愛称のような感覚で「ちゃん付け」されてしまうでしょう。
話しかけやすい
話しかけやすい性格や雰囲気を持つ人も「ちゃん付け」されやすいです。
親しみやすい人は距離を感じないため、「ちゃん」を使ったフランクな呼び方をされることがあります。
たとえば、いつもニコニコしている同僚や、誰とでもすぐに打ち解けるタイプの人が該当します。
周囲から見て話しかけやすい人は、ちゃん付けされやすくなるでしょう。
自己主張が少ない
自己主張があまり強くない人も、「ちゃん付け」されやすい特徴の一つです。
控えめな態度やおとなしい性格の人は、周囲から見て親しみやすさや可愛らしさを感じさせることが多いため、「ちゃん」を付けて呼ばれることがよくあります。
具体的には、自己アピールが少なく、周囲に流されやすいタイプの人が「ちゃん」で呼ばれることが多いです。
相手の呼び方に反論しない限り、ちゃん付けで呼ばれてしまうでしょう。
職場のちゃん付けがハラスメントになる例
職場での「ちゃん付け」は、親しみを込めた呼び方として使われますが、場合によってはハラスメントとみなされることもあります。
特に、呼ばれた側の感情や関係性に悪影響を与える場合、職場での「ちゃん付け」は重大な問題に発展することがあるのです。
ここでは、「ちゃん付け」がハラスメントになる具体的な例を見ていきましょう。
- 呼ばれた側が不快感を感じている
- 不適切な親密さを感じさせる
- 不公平感や差別感を生じさせる
- 性的な意味合いが含まれている
- 権威性を持つ立場の人が使う
呼ばれた側が不快感を感じている
「ちゃん付け」がハラスメントとされる最大の理由は、呼ばれた側が不快感を感じる場合です。
親しさを感じさせる呼び方であっても、相手にとっては軽んじられていると感じることがあります。
たとえば、相手がビジネスの場では適切な敬意を示してほしいと思っている場合、職場で「ちゃん付け」は不適切と感じられるでしょう。
不適切な親密さを感じさせる
「ちゃん付け」は、相手に不適切な親密さを感じさせる場合があります。
職場の関係は基本的に公的であり、過度な親しみを示す呼び方はプロ意識に欠けるからです。
具体的には、業務上の距離感が必要な状況で「ちゃん付け」されると、相手に対して不快感や不適切な親しさを強調します。
特に男女間でちゃん付けを使っていると、周りから公私混同を疑われるでしょう。
不公平感や差別感を生じさせる
「ちゃん付け」を使うことで、不公平や差別感を生じさせる場合があります。
特定の人だけを「ちゃん」で呼ぶことは、周囲から見て違和感を覚えるからです。
たとえば、職場で一部の従業員だけを「ちゃん」で呼び、他の従業員には異なる呼び方をすると、ひいきだと思われても仕方ありません。
不公平感や差別感を助長させ、公平な職場環境を損なう要因となるでしょう。
性的な意味合いが含まれている
場合によっては、「ちゃん付け」に性的な意味合いが含まれることもあります。
性的な対象として扱う意図が見える場合、「ちゃん付け」はハラスメント行為となるのです。
具体的には、異性に対して繰り返し「ちゃん」を使うと、下心があるのではないかと思われます。
相手を軽るんじているような印象もあるため、性的なハラスメントと見なされるでしょう。
権威性を持つ立場の人が使う
権威ある立場の人が「ちゃん付け」をすることは、権力を利用して相手を支配的な立場に置こうとする意図が感じられる場合があります。
特に上司や経営者が部下に対して「ちゃん付け」をすることで、相手を下に見ている印象を与えるからです。
例として、上司が自分より若い女性社員に対して「ちゃん」を使って呼びかけることで、力関係を強調し、相手に威圧感を与えることが考えられます。
権威性を持つ立場の人が「ちゃん付け」を乱用することで、ハラスメント行為だと感じるでしょう。
職場でちゃん付けされたくないときの対処法
職場で「ちゃん付け」されることが不快に感じられる場合、適切な対処法を取るようにしてください。
相手に悪気がない場合もありますが、ビジネスマナーとして適切な呼ばれ方が必要です。
ここでは、職場で「ちゃん付け」されたくないときにできる、具体的な対処法を紹介します。
- さん付けで呼んでほしいと伝える
- ハラスメント行為だと忠告する
- 同僚と協力して止めさせる
- 上司や人事部に相談する
- 笑顔でスルーする
さん付けで呼んでほしいと伝える
まず、最もシンプルな対処法は、直接相手に「さん付け」で呼んでほしいと伝えることです。
相手が無意識に「ちゃん付け」している場合も多いため、丁寧に自分の希望を伝えることで、すぐ改善してくれるケースがあります。
たとえば、「職場では『さん』で呼んでいただけると助かります」と冷静にお願いすることで、トラブルを避けながら関係を修正できます。
ちゃん付けが浸透すると修正しづらくなるため、早めに「さん付けで呼んでほしい」と伝えてください。
ハラスメント行為だと忠告する
相手の「ちゃん付け」が不快に感じられるのであれば、ハラスメント行為であると忠告することも一つの方法です。
相手が意図的に親しさや距離感を強調しようとしている場合には、毅然とした態度でハラスメントの可能性を指摘することが重要になります。
具体的には、「職場でのその呼び方はハラスメントと感じます」と冷静に指摘することで、相手に改善を促すことができます。
気の弱い人であれば、このひと言で修正してくれるでしょう。
同僚と協力して止めさせる
個人での対応が難しい場合、同僚と協力して対処するのも効果的です。
同僚と一緒に話し合い、全員が「さん付け」を徹底するよう呼びかけることで、自然と「ちゃん付け」を止めさせることができます。
たとえば、同僚全員が「さん付け」をすることで、場の空気が変わり、無意識に「ちゃん付け」が減ります。
一人だけ「ちゃん付け」を通すのは不安になるため、みんなと同じように「さん付け」してくれるでしょう。
上司や人事部に相談する
もしも直接的な対応で改善されない場合は、上司や人事部に相談してください。
人間関係の問題として扱うことで、第三者の介入によって状況が改善する場合があります。
具体的には、「職場での呼び方に関する問題で、改善を求めたい」と上司や人事部に相談を持ちかけることで、公正な解決が図れる場合があります。
上層部が「ちゃん付け」を問題視するのであれば、当事者に注意してくれるでしょう。
笑顔でスルーする
最後の方法として、「ちゃん付け」に対して笑顔でスルーするという対処法もあります。
相手に対して直接的に指摘するのが難しい場合や、軽い気持ちで使われている場合、深く考えずにやり過ごすことも一つの選択肢です。
たとえば、笑顔で軽く流すことで相手に気を使わせない形で会話を続けることができます。
単なる呼び方だと割り切ることで、職場に波風が立つことはないでしょう。
職場のちゃん付けに関するよくある疑問
職場での「ちゃん付け」について、様々な疑問や懸念が寄せられることがあります。
どこまでが許容されるのか、誰が使うべきか、またその背景にはどのような心理があるのかなど、職場における「ちゃん付け」の是非はしばしば議論の的になるからです。
ここでは、職場の「ちゃん付け」に関するよくある疑問について詳しく解説していきます。
- 職場で「ちゃん付け」呼びはマナー違反になる?
- 職場のおじさんが女性を「ちゃん付け」する理由は?
- 職場のおばさんが若い女性を「ちゃん付け」する理由は?
- 同性でも職場でちゃん付けするのは駄目?
- 上司のちゃん付けが気持ち悪いときはどうすればいい?
職場で「ちゃん付け」呼びはマナー違反になる?
職場で「ちゃん付け」することが、一般的にマナー違反とされるかどうかは、状況によって異なります。
ビジネスの場では、基本的に敬称を使うことが求められるため、親しみやすさが過ぎる「ちゃん付け」は不適切とされることが多いです。
たとえば、正式な場面や初対面の相手に対して「ちゃん付け」を使うのは、一般的にはマナー違反とみなされます。
他の人が使ってないのに一人だけ使っていると、常識がないと思われるでしょう。
職場のおじさんが女性を「ちゃん付け」する理由は?
職場のおじさんが女性を「ちゃん付け」する背景には、世代間の価値観やコミュニケーションの違いが関わっている場合があります。
年齢が上の男性は若い女性を「ちゃん付け」することで、親しみやすさや自分の優位性を表現しようとする場合があるのです。
具体的には、相手を若く見ている、もしくは軽んじているという意識が働いていることが考えられます。
ただし、多くのおじさんは親しみを込めて言っているため、悪意があるケースは少ないでしょう。
職場のおばさんが若い女性を「ちゃん付け」する理由は?
職場のおばさんが若い女性を「ちゃん付け」するのも、似たような理由があります。
年配の女性が若い女性を「ちゃん付け」することで、自分との年齢差を意識したり、親しみやすさを示したりする意図があるからです。
たとえば、自分が過去に「ちゃん付け」されていた経験があり、それをそのまま次の世代に受け継いでいるというケースが考えられます。
こちらも悪意があるケースは少ないため、軽く流したほうが良いでしょう。
同性でも職場でちゃん付けするのは駄目?
同性同士でも「ちゃん付け」は問題になる場合があります。
特に、仕事上の立場や関係が対等でない場合、「ちゃん付け」は相手に対して失礼だと感じられるからです。
たとえば、年齢や経験が上の相手に対して「ちゃん付け」することで、敬意が欠けているとみなされることがあります。
そのため、同性であってもビジネスの場では注意が必要です。
上司のちゃん付けが気持ち悪いときはどうすればいい?
上司から「ちゃん付け」されることが不快に感じられる場合、適切に対処する必要があります。
まずは、上司に対して敬意を持ちながら、丁寧に「さん付け」で呼んでほしいとお願いするのが一つの方法です。
それでも改善されない場合は、人事部や信頼できる上司に相談することで、正式な対応を求めることができます。
気持ち悪さを感じる場合は、放置せずに早めに行動を起こすことが大切です。
職場でちゃん付けされていた体験談
筆者も以前の職場で、上司に「ちゃん付け」されていた経験があります。
筆者は男性なので下の名前ではなく、名字をちゃん付けされていました。
上司はおじさんだったので、親しみを持って言ってきている印象です。
しかし、こちらが真面目に話しているときも「◯◯ちゃんさ~」といような言い方をしてくるので、イライラするときもありました。
最初はそのまま流していたのですが、次第に自分の立場を考えてほしいと思うようになったのです。
ただ、普通にお願いしてもいうことを聞いてくれるかわかりません。
そこで、上司のPCに「職場のちゃん付けはパワハラになる」という記事を表示したのです。
すると、その日からちゃん付けしてくる回数が減りました。
2人でいるときは言ってくる場合もありましたが、「◯◯くん」と呼んでくる方が多くなったと思います。
あなたも職場のちゃん付けで困っているのであれば、ちゃん付けしてくる人に間違いを気づかせるようにしてください。
自分の行いがパワハラになると認識すれば、ちゃん付けを止めてくれるでしょう。
まとめ
職場での「ちゃん付け」は、一見親しみを込めた呼び方のように思われますが、受け手にとっては不快感を覚えることも少なくありません。
特に若い女性に対して、年配の男性が気安く使っている場合、その呼び方に不適切な親密さや不快感を感じることがあります。
こうした「ちゃん付け」がハラスメントとみなされることもあり、適切な対処が必要になるのです。
職場で「ちゃん付け」されるのが嫌な場合は、最もシンプルな解決策として、「さん付けで呼んでほしい」と伝えるのが有効です。
相手が無意識に使っているケースが多いため、丁寧にお願いすることで問題が解決することも少なくありません。
無理に我慢せず、職場での適切な人間関係を築くために行動を起こすことが大切です。
結局のところ、職場で「ちゃん付け」されることに違和感や気持ち悪さを感じるのであれば、勇気を持って相手に伝えることが最善の対処法になります。
公私の区別をはっきりさせ、職場での敬意ある関係性を築くことで、より快適な職場環境を作り出せるでしょう。